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「王様へだされた命令は、参加者の『欲望』。
王様は参加者の欲望を叶える為に選ばれたのだ。
王とは命令だけして威張ってるようじゃダメだ。
王は人々の欲望を叶えてあげるのが本来の姿なんだよ。
クックックッ……。」
KINGはまるで画面の向こうの智と涼に話しかけるように言い笑った。
そして、暫くすると画面は砂嵐になりプツンと勝手に電源が切れた。
「本当の王様の姿……。」
さっきまで何もかも信じてなかった智だったが、見終わると思わず生唾を飲んでしまった。
「確かにそうかもしれないな。
『王様』は『国民』の『信頼』がなければならない。
その為には『願い』を叶えなければならない。
その『願い』が『欲望』になってしまったんだろうな。」
電源が切れてブラックアウトした画面をみたまま、涼は言う。
「……何て事だ。
恐ろしいゲームだ。」
涼の言葉で智の中に余計に恐怖心が湧いた。
ピンポーン。
二人が話してると玄関のチャイムが鳴った。
「「!?」」
咄嗟に二人は顔を見合わせ、急いで玄関へ向かった。
「どうもこんにちわ。」
智がゆっくりとドアを開けると、KINGと目玉がいた。
「あなたは!」
KINGと目玉をみた二人はその場に固まってしまった。
「私はあなたがみたDVDにでていた『KING』だ。
あなたはDVDをみた時点で、このGAMEの『王様』に選ばれた。」
肩を揺らしKINGは笑った。
次の王様は智と涼のダブルブッキングだ。
二人は背筋が凍った。
そしてこの映像は目玉の中に納められた。
━━……
GAME START。
……━━
次に王様に選ばれるのは、あなたかもしれない。
あなたはこの恐怖の挑戦状を受取り、GAME CLEARできるであろうか?
はたして、王様に君臨できる人物は現れるのだろうか?
それを知っているのは、KINGだけかもしれない。
もしかしたら本当の『王様』は……。
……━━
王様だ~れだ?
……━━
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