一枚目~幻想に触れる者

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―大学― 結「くぁ…あふ…」 講義が終わり、講義室の外で邪魔にならないよう伸びをした 結「さて、これからどうすっかな…」 あれから四年… 兄さんに頼りっぱなしはよくないと、兄さんに稽古をつけてもらった その時改めて思ったんだ 兄さんはすごいなって… だから頼りにしてるんだけどさ 結「お?あれは…」 お世話になっている先輩達を見つけ、その人達に駆け寄った 結「藤宮さん、霧咲さん、チワッス!」 裕「おぅ、結香ちゃんか」 藤宮さんに会ってから、なんだかんだで世話になっている 兄さん以外に相談できるといったら藤宮さんと… 智「こんにちは、結香ちゃん」 この霧咲さんという人だ 霧咲さんは、オレも住んでる霧咲荘の管理人をやっている 自炊ってのをしたことがなかったから、霧咲さんにはホントに世話になりっぱなしだ 結「お二人はこれからどちらへ?」 裕「別に、講義が終わって暇してるだけだぜ。結香ちゃんは?」 結「オレもそうです。で、今から店長のとこに行こうと思ってるんスけど…」 裕「ふーん…じゃ、俺もそうすっかな。智香ちゃんはどうする?」 智「私はいいよ。帰って庭の掃除をしないと」 結「あ、じゃあオレも何かお手伝いを…」 智「いいよ。結香ちゃんは行っておいで」 結「でも…」 智「いいから、ね?」 結「…わかりました」 霧咲さんはいつもそうだ 手伝うって言ったら断ってばっかり… 霧咲さんには霧咲さんの都合があるだろうから、オレはどうこう言えないんだけどさ 裕「よっしゃ!行くか」 結「はい!」 考えても仕方ないか わかる時はわかるんだ、ゆっくり待とう
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