一枚目~幻想に触れる者

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紫「助かったわ。でも、よかったのかしら?この子の前で使っても」 店「構わんだろ。お前が出てきた時点でよ。それに…」 紫「…そうね」 この二人が何を言ってるのかよくわかんないけど、とりあえず今は… 結「あの…紫さん、でいいんスよね…?」 紫「ええ、そうよ」 結「さっきはすいませんでした!オレ、自分で何やってるのかわからなくって…」 紫「いいのよ。それより貴女…」 結「何でしょう?」 紫「貴女は、貴女が兄と慕っていた彼が旅をしたところに行ってみたくないかしら?」 結「え?」 裕「紫さん、何言ってんだ?」 紫「今私はこの子と話しているの。それで、どう?興味ある?」 兄さんが旅をした場所… そういえば、兄さんは今旅に出てるから大学にいないんだっけ 裕「いや、能力なしじゃ危なくないか?」 紫「あら、彼も最初は能力を持ってなかったわよ?」 裕「そりゃそうだけどよ…」 もしかして危険なとことか? でも、兄さんはそこでやっていけたんだよな… 能力ってのが何なのか知らないけど 紫「どうかしら?」 結「オレ…」 裕「結香ちゃん、無理することはないぜ」 結「でも、オレは…」 オレも兄さんが旅をした場所を…! 結「…紫さん」 紫「何かしら?」 結「オレを…オレを兄さんが旅をした場所に連れていってください!」 裕「結香ちゃん!?」 紫「貴女ならそう言うと思ったわ」 結「じゃあ!」 紫「まずは、赤城 月那という子を探しなさい」 結「赤城 月那…」 あれ?どこかで聞いたことがあるような気が… 紫「じゃ、生きていたらまた会いましょ」 結「え?どういう…」 紫さんに質問をしようとした時、何とも言えない浮遊感に襲われた 足下に穴が開いてる さっきまでここには床があったはずだ、が… 結「ちょっ!ウワァァァァ…」 こうしたオレは、兄さんが旅をした地へと向かったのだった… 向かったっていうか落ちてるけどね! … 紫「頑張りなさい」 裕「何も落とすことはないだろ?」 紫「だって面倒だったんだもの(向こうの常識を知ってもらうためよ)」 店「おい、本音と建前が逆だぞ」 紫「あらやだ、私としたことが」 裕「…でもまぁ、向こうにはあのメンバーがいるからな。アイツの名前を出せば何とかなるだろ」 紫「そうね。それに、彼女をサポートにつけるから、ね…」
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