始まりとライバル

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 トレーナーが居ないと機械での体力の回復とかは出来ないので、大人しく部屋の端の椅子に腰掛けてご主人を待つ。  「……君は」  声に振り返ると一人の青年が立っていた。  「はい?」  「やっぱり、アイツの萌えもんか」  そう言う彼に見覚えがある。  確かご主人と同じ日にち研究所に着ていた。  「ヒロシ……さんでしたっけ?」  「そうそう、今期のマサラタウンのナンバーワンルーキー、ヒロシとは俺の事だ」  はぁ、そうですか……。  「アイツは居ないのか?」  「ご主人なら今フレンドリーショップに行ってます」  「そうか、萌えもんバトルしようと思ったのにな」  残念そうに肩を落とすヒロシさん。  「萌えもんバトルならしないぞ」  「お前、居たのか!?」  「ご主人!?」  いつの間にかご主人が居た。  本当いつの間に、心臓に悪いですよ。  「やろうぜ、萌えもんバトル!」  「俺は今日中にトキワの森を抜けたいんだ」  「大丈夫だって一戦くらい」  「仕方無い、お互い一匹のみで一回だけだからな」  食い下がるヒロシさんに渋々了承するご主人。  一匹だけと言ってももともとご主人の手持ちは私しか居ないと思うんですけど。
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