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その夜、寮室に戻った俺は、部屋の電気も点けずに物思いに耽っていた。
「倉木、圭……」
暗闇で、今日出来たばかりの友の名を呟く。
「はぁ~。どうしちゃったんだ俺・・・・」
友達になりたい訳ではなかった。
あの時、咄嗟に出た言葉がアレだっただけで。
只、傍に居たかったが為に、気付けば口をついていた。
……無意識に。
何故そう思ったのかは、自分でも分からない。
恋愛感情ではない……筈だ。
「筈って何だよ、アイツは男じゃねーか。・・・・あーも~! らしくないだろ、俺! 何をグダグダ!」
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