Step 1

15/16
前へ
/205ページ
次へ
*** その夜、寮室に戻った俺は、部屋の電気も点けずに物思いに耽っていた。 「倉木、圭……」 暗闇で、今日出来たばかりの友の名を呟く。 「はぁ~。どうしちゃったんだ俺・・・・」 友達になりたい訳ではなかった。 あの時、咄嗟に出た言葉がアレだっただけで。 只、傍に居たかったが為に、気付けば口をついていた。 ……無意識に。 何故そう思ったのかは、自分でも分からない。 恋愛感情ではない……筈だ。 「筈って何だよ、アイツは男じゃねーか。・・・・あーも~! らしくないだろ、俺! 何をグダグダ!」
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

573人が本棚に入れています
本棚に追加