Step 10

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「京介。私ね? ……怖い」 愛する者の突然の死を経験している圭。 恐れるのは当たり前だ。 けれど、「俺は絶対死なない」なんて無責任な言葉で、圭の抱く恐怖を誤魔化す事は出来ない。 突然訪れる死の存在は、認めなければならない。 だけど、圭……。 囚われては駄目だ。 「確かに、絶対に居なくならないって約束は出来ないな」 敢えて淡々と、素っ気なく言う。 圭は信じられないといった顔をして、勢いよく俺を振り仰いだ。 歪んでいく圭の顔。 俺の顔も歪みそうだ。 こんな顔はさせたくない。 でも俺は、圭と2人、幸せになる為に言わなければならない。 それでも――圭、泣くな。 ここで泣いてしまったら、お前は負ける。
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