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慌てて目をパチクリさせるあたし。
動揺してるあたしを、嘲笑うかの様に口角を上げてる輝流。
おかしい。
あたしの記憶が間違ってなかったなら、こんな腹黒くなかったもんυ
昔はもーっと素直で純粋で…可愛くて、守ってあげたくなるような男の子…だった、ハズッ!!
力だって、こんな…こんな強くなかった。
徐々に視界がぼやけ始める。
―――『恐い』…。
「―――っ!」
近付いてくる顔に、覚悟を決めて目をギュッと瞑ると
「――――輝流、ジャマ」
低くて、冷たい声。
間違いなくあたしでもないし、輝流の声でもない。
視界には、声の主だと思われる足が見える。
目線をゆっくりと上に上げていくと、そこには――――。
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