184人が本棚に入れています
本棚に追加
ドッドッドッドッ
あたしの体から発せられる爆音。
この音をバックにラップでも出来そう。
あの、何回も挑戦的してもムリだった、あたしの夢で憧れの…ラッパー…+゚
「バカか」
バシンッとあたしの想像に終止符を打つ音。
「……怒」
じとーっと湿気たっぷりの目付きで睨む。
「…その目付きやめた方がいんじゃね?みんな近寄れねーぞ」
多少距離を取りながら、怪訝そうにあたしを見るムカつくヤツ、咲夜。
その言葉に発火し、マシンガンの様に言葉を出す。
「だって!!あたし、コレでも転校生だよ!?初めてだよ!?もう、あたし、昨日緊張し過ぎて寝れなくて!!本番に噛んじゃヤだから、メモまで書いてきたんだから!!ホラッ!」
バッ!!と見えない速さで三枚もの紙を咲夜の前で見せる。
「…お前、量を考えろよ!!バカかっ!?」
一生懸命、綴った三枚の紙は咲夜の手によって、空へと羽ばたいた。
「ああ―――――っ!!ちょ、あたしの…あたしの手にタコが出来てまで書いたあの紙があっ…」
「回りくどすぎだろ!;」
嗚呼…
さよなら、あたしの努力の結晶…
最初のコメントを投稿しよう!