旅立つあたし

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「引っ越すって…え?ばあちゃん家に?」 「そー。ばあちゃん、今体調悪いらしいから、付き添ってあげんだと」 冷蔵庫からジュースを取り出し、コップに注ぐ海都。 あたしは、放心しながらコップに注がれるジュースをひたすら眺めていた。 ――――― ―――――― ――――――― 「もう部屋ん中何もない!?」 「ねーよ」 「……」 あっという間だった。 引っ越すことが、転校することって分かった日から。 気が付けば今日。 今日は、ばあちゃん家に引っ越す日。 そして、ここの友達と別れる日。 ここにいる間は、『早く1日が終わって欲しい』って思ってたけど、今じゃ違う。 『1日が終わらなきゃいいのに』 毎日、眠る前そう呟いてた。
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