出会い

2/9
前へ
/141ページ
次へ
「ねぇ……ねぇってば」 女性の声が聞こえる。 身体を揺さぶられ、俺は目を開ける。 どうやら俺は気を失っていたらしい。 しかし、自分が何故気を失っていたのかは覚えていない。 「ねぇ、大丈夫?」 俺は上半身を起こすと、声をかける女性の方を向いた。 オレンジの髪、黒と赤のドレス。 腰には長い剣が鞘に納められていた。 「あ、うん……大丈夫…かな?」 俺はゆっくり立ち上がると大きく背伸びをした。 周りは花や草木で囲まれて、 そして、雲一つない清々しい青空。 ここは一体何処なんだろう? 「良かったー。あ、私の名前はヴァルキュリア・エレフ。貴方は?」 え、何?ヴァルキュ…ヴァルキュリア・エレフ? 長い名前だな、おい。 でも、何処かで聞いた名前のような……? 「俺?俺の名前は……ソラ」 「よろしくね、ソラ」 「よろしく。ねぇ、此処は一体何処なんだ?」 その質問にヴァルキュリア・エレフは「お前何言ってるの」的な目で俺を見つめた。 ……あれ?なんか間違った事言った?
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加