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「ねぇ……ねぇってば」
女性の声が聞こえる。
身体を揺さぶられ、俺は目を開ける。
どうやら俺は気を失っていたらしい。
しかし、自分が何故気を失っていたのかは覚えていない。
「ねぇ、大丈夫?」
俺は上半身を起こすと、声をかける女性の方を向いた。
オレンジの髪、黒と赤のドレス。
腰には長い剣が鞘に納められていた。
「あ、うん……大丈夫…かな?」
俺はゆっくり立ち上がると大きく背伸びをした。
周りは花や草木で囲まれて、
そして、雲一つない清々しい青空。
ここは一体何処なんだろう?
「良かったー。あ、私の名前はヴァルキュリア・エレフ。貴方は?」
え、何?ヴァルキュ…ヴァルキュリア・エレフ?
長い名前だな、おい。
でも、何処かで聞いた名前のような……?
「俺?俺の名前は……ソラ」
「よろしくね、ソラ」
「よろしく。ねぇ、此処は一体何処なんだ?」
その質問にヴァルキュリア・エレフは「お前何言ってるの」的な目で俺を見つめた。
……あれ?なんか間違った事言った?
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