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「あ、貴方正気?」
いや、至って普通なんだけど?
「大丈夫だよ。だから本当に此処は何処?
俺、こんな綺麗な所、初めてだからさ」
「もしかして、本当に此処を知らないの?」
いや、だからさっきからそう言ってますから。
「仕方ない…じゃあ教えてあげる。
此処は街の坑道よ。まあ、この辺りは草原になってて、近くには洞窟もあるけどね」
そう言って彼女が指差す方角にはここからでは遠いがとても大きな街があった。
「それで…貴方は何処から来たの?」
「…………俺は」
その質問に俺は答える事が出来なかった。
何処から来たのか……いや、
それ以前に俺は何者なのかさえ分からない。
「もしかして、貴方もマスターの1人なの?」
………マスター?
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