序章

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その日の空は妙に 穏やかな青をしていた 冬の空にしては珍しい 見事に雲一つない空だった そんな空に気づいたのは こうして自分のマンションの屋上を見上げる機会にみまわれたから 空を見上げるのは本当に久しぶりで、こんなに青を目に取り入れるのに若干違和感を感じるくらいだった だけど視界は 涙ですぐに埋もれた でもあの日の空の残像が 今になってもまだ消えない
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