そのいち!

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「ったく、まだ歌い足りねぇのに」 玉田はつまんなそうに唇を尖らせ俺の後ろを歩く それを振り返り見ながら俺は苦笑いした 「ごめんって、しょうがないだろ?用事出来たんだから」 「ちぇっ…今度何か奢れよな」 外に出ると雨が降ってきたところなのか黒い斑点がアスファルトに出来ていた 「奢る奢るー」 携帯を弄りながら言う俺に不服に思ったのか 俺の背中を殴りだした 「いてっ!ごめんっすみませんっ奢らせてくださいっ」 それでもまだ、玉田は膨れっ面をしていた
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