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「近所に住んでたお兄さんって勇気さんのことだったんだ」
そう言うと玉田は勇気兄ちゃんをキッと睨みつける
「幸二くん…。」
勇気兄ちゃんは俯き地面を見つめている
「…っ悠希!こんなやつの傍にいたらダメだ!」
玉田はそう言って俺の腕を掴む
「た…玉田?」
グイッと引き寄せられ玉田の胸にすっぽりと収まった俺は
少しだけ俺より背の高い玉田を見上げた
「悠希にはまだ何にもしてない!」
勇気兄ちゃんが顔を上げ
玉田を見つめた
その視線には俺にはわからない何かがある…気がする
「まだ!まだだろ?!そしたらこれからするかもしれないじゃんか!」
玉田は声を荒げ、俺を抱きしめる力を強めた
男三人が外で騒いでるもんだから
通りすがりの人々が俺らをジロジロと見てくる
「…悠希にも、俺みたいに…。」
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