ユーリ・ジェドガンキス

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今では新しく入った人達の名前も言えるのよ♪ マースと結婚してからホントに良いことしか起きてないわ。 私の生まれた村はアーバレスの極北。とても貧しく、それでいてとても戦火に近かった。 マースと出会う迄は生きている事に何の意味があったのか、そればかり考えてたけど。 あの日。戦火に呑まれた村を救ったマースに恋をして、やっと分かったわ。 そして私にも出来る事を見つけた。 力のジェドガンキスと相性はホントに良かった。 これが運命だったんだと、今なら分かる。 今や、ジェドガンキス夫妻はアーバレスの双璧と呼ばれる程になった。 あなたが剣を持つなら、私は盾を持とう。 …懐かしいわ、そう言って無理矢理軍に入ったのよね… 「……ふふっ」 笑みが零れる。私は今、幸せで胸がいっぱいなのだ。 子供達は逞しく可愛いく成長している。 ホントに幸せだった。 しかし、今日の神託。あれは間違いなく、戦争の再開。 私から私の幸せを奪おうというのなら、私はなんだってする。 獣なんぞに喰い散らかせはしない。
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