プロローグ

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PiPiPi…PiPiPi…PiPiPi… ガチャ、Pi。 「…8時……50分………やっちゃった…」 ケータイのアラームで目を覚ましたボクは、のそりと、起き上がった。 「うわー…遅刻だぁー…どうしよー…」 んー…今日は休めないなぁー… 今日はボクの通う高校の特別講座の日。 高い受講料を払わされたボクとしては休むなんて考えられないのだ。 「はぁ…頑張れば一限までには間に合うかな?」 ベッドから飛び出し、昨日の内で用意していた学生服を着る。 もう9月を過ぎる季節にも関わらずボクの住む地方はまだ照りつける太陽で暑苦しい。 そのためまだ衣替えの時期は当分先だろう。 チラッと時計を見るとまだ8時。 間に合うことに安堵して、財布とケータイを持ち、玄関を飛び出した。
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