2 怪しい人物

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「うーん……」 「大丈夫ですか!?」 あたしは学校に遅刻するにも関わらず、怪しい人物を家に頑張って引きずって行った。 「……ここはどこだ?」 「日本の東京のあたしの自宅です」 「新撰組の皆は?」 この人は何を言っているのだろう。 …………新撰組? ってもしかして…………… あたしは急いでスクールバッグから日本史の教科書をとりだして、江戸末期のページを開いた。 やっぱり、新撰組という名前が載っている。 「ここを見てください。新撰組のことが載っています」 「本当か!」 教科書を見てその人物は静かに涙を流していた。 「ど、どうしたんですか!?」 「俺達がこんな風に終わってしまったのは知っていたが……」 あたしは彼が泣き止むのを静かに見つめていた。
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