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彼女と初めて出会ったのは、高校の入学式だった。
2年2組の教室に行く途中、キョロキョロしている女子が廊下にいた。
制服は新品であり、きっちり着こなしていて、まだ少女と呼べそうな、そんな子がいた。
・・・迷ってんのか?
そう思った俺だが、「どうしたの?」と声をかける勇気が無い。
ゆっくりと歩いていくと、徐々に彼女に近づく。
どうするか、と悩みながらその子を見ていたら、目が合ってしまった。
「・・・あ、の」
不意に彼女はおどおどしながらも、しっかり俺の目を見て話しかけた。
「1年1組は、どこですか?」
髪は地毛なのだが茶髪で、学ランを妙に崩していて少しだらしない俺に、彼女はよく話しかけたと思う。
そんな彼女は俺とは逆で、髪は真っ黒で、髪の毛は腰ぐらいまであり、おおらかな雰囲気があった。
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