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「ふぁ…ねむ…」 「欠伸ってイイよね可愛いよね萌える!」 ――ん?あ、今人気の無いとこで美紀とついでに隼佐と一緒に昼飯食ってんの。 なんか隼佐の前でも普通に萌えやら何やら言うようになったよなー、コイツ。 「つか、美紀お前怪我多くねぇか?」 実は午前の部の最後に騎馬戦があったんだけど、美紀も選手だったわけよ。 俺はこの格好やらか弱い見た目のおかげ(?)でゴツイ奴らに狙われたから、擦り傷とかは仕方ない。 けど、美紀は腐男子でナヨナヨしてっけど体はデカイ。 それなのに、どう見ても美紀の怪我の方が多い。 「ん?そうかな?最近運動してないから鈍ってきたのかも」 「ダッサーっ俺なら無傷やったで!」 「口で言うのは簡単だよねー」 「何やと!」 …もう隼佐黙っててくれないかな。 これじゃあマトモに話もできねー。 「とりあえず、美紀は肉を食って体力つけろ。」 隼佐がいたらどうせ口論になるんだから、こういう話は二人の時にでもしよう。 と、今日は食堂のシェフに作ってもらった弁当から肉を取り皿に大量に入れて美紀に渡す。 「え゙ーっ俺豚肉嫌ーい!」 「じゃあこの鶏肉食え」 「ええなぁーっ俺の分も!」 「煩い黙れ自分でやれカス」 多分美紀の体力が落ちてんのは睡眠不足もある。 ったく、生徒会共のせいで… …ってアイツらの事考えると苛々してくっからやめよう。 「あ、斎あとは借り物競走だけ?」 「ん?ああ、美紀は生徒会の仕事だろ。頑張れよ。」 「うん!がんば」 「斎!俺には!?俺もまだ出なならんねん!」 「ちょ、遮るなし!」 「あーもーうっさいねんチャラ男!」 「はぁ!?うっさいのはアンタでしょーが!」 …もうほんと 「仲良いよな、お前ら。」 「「そんなんじゃない(わ)!」」 いやマジで、息ピッタリじゃんか。 「マネすんなや!」 「マネしたのそっちでしょ!」 「…とりあえず食えよお前ら。」 ―――そんなこんなで平和に昼食を済ませた俺達だった。 .
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