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《さぁて借り物競争だよーん♪出場者は集合場所に集まってねぇ~》 昼食も終わり、腹を満たしたせいで眠くなってきた頃。 美紀の声が放送で聞こえてきた。 どうやら双子と交代したらしい。 双子は生徒会席でダラダラしてる。…仕事しろよお前ら。 「斎ー!頑張れよー!!」 後ろで何か隼佐が俺の名前叫んでるー。 仕方ないから手ぇ振ってやる。 「おぉっ斎が俺に手ぇ振ってる!めっちゃ可愛ええ!」 …何アイツ超気持ち悪い。← 借り物競走ね…、アレか、校長のカツラ持ってこいとか? あ、でもうちの校長はカツラじゃなかったわ。 去年は借り物競走とかどうでもよかったから見てねーしなー。 どうでもよさそうな事を考えながら位置につく。 「今回は生徒会の皆様の借り物が多いそうだよ!」 「えっほんと!?会長様の借り物が当たりますように!」 「僕は副会長様かなー…」 「あ、斎様がいらっしゃる!」 「やっぱり会計様の借り物目当てなのかな?応援してます!」 …なんかチワワが多いな、とか思っていたら どうやらこの借り物競走で生徒会と接触できるらしい。 めっさどうでもいい。 寧ろ生徒会のやつ引きたくない。 …美紀ならいいけど。 《よーい…どん!》 第一走者だった俺は、面倒臭いながらも美紀の声で走り出した。 うわぁ、チワワちゃんが必死すぎて怖ぇ。 「きゃー!やったぁっ副会長様だっ!」 「えーっ近藤先生の竹刀とかいらなーい」 次々と引いていくチワワ達。 因みに近藤先生ってのは三年の体育の先生な。 とりあえずムキムキのゴツイ先生。 見た目はゴツイけど優しいし…、俺は生徒会より近藤先生の方がいいなー。 って事で、余った紙を引く。 「生徒会にはあたりませんように…」 .
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