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「…まさか抱かれに来たのか?ハッ下着を脱げとは積極的でイイが、俺はもう雫しか抱く気は無…」
「借り物競走でそういう指示なんです。そうじゃなきゃ僕から話かける訳が無いでしょう、僕は美紀様の親衛隊なのですから。」
いつもの不適な顔に戻ったかと思えば…あんたの頭の中には抱く事しかねーの?
アレがあんたに抱かれてる想像を一瞬でもしちまって吐きそうだわ。
「俺様の…今履いてる下着?」
「はい。」
指示が書かれてある紙を渡すと、あからさまに嫌そうな顔の会長。
まぁ、どんなに変態であろうと自分からはいどうぞと下着脱ぐ馬鹿はいねーだろうな。
けど
俺、あんたの事嫌いだからさ。
気持ちくんでやる程優しくしてなんかやんねーよ。
「んな事この俺様がする訳…」
「これも仕事のうちです。…確か佐藤君は自分の仕事をしない人は嫌いだとか聞いた事があるんですけど…、いや生徒会長ともあろう人が、まさかこの程度の事を断るなんて有り得ませんよね。」
まぁ当たり前だろうが、断ろうとした会長に被せて言う。
転校生の名前を出した途端、黙り込む会長。
やっべ、ウケる!
大嫌いな親衛隊に下着を、しかも脱ぎたてを渡すとか屈辱の何でもないのだろうけど、
それを断れば、大好きな転校生に嫌われるかもしれない。
なんていう葛藤が目に見えて明らかなのが面白くてしかたない。
もっと悩め、苦しめ。←
「…チッ下着だろうが何だろうが、脱げばいいんだろ脱げば!」
案の定、屈辱よりも嫌われる事を恐れた会長は、やけになったようにそう叫んで脱ぎ出した。
「あ、ここで脱がないでください。会長の裸を見ても僕は得しませんから。」
「…チッ」
会長の裸とか見ても面白くないし
生徒会の会長がこんなとこで脱いでる姿とか滑稽すぎるし
他の生徒に見られたら色々と面倒になりそうだし、な。
意外にも素直に奥に行った会長を見届けて、とりあえず見張りでもしようかとその場に座った。
…てか、こんなに時間かかるなら確実に俺ビリじゃね?
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