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「風紀室について来い。」 どうやってこの場を穏便に済ませて俺が無実だという事を説明しようか考えていると、風紀委員長は静かにそう言った。 まぁ、これで断ると怪しまれる事は間違いないので、大人しくついて行く事にする。 …転校生はなんだかごちゃごちゃ言ってたが、風紀委員長の威圧感に堪えられずに大人しくなった。 ―――――そして、風紀室の前。 豪華な扉ではあるが、生徒会室の様に金ではなく銀で埋めつくされている。 …この学校ってホント無駄が多いよな。 「入れ。」 短くそう言われ、風紀室に入って行った風紀委員長について行く。 中にいた役員は、どこかで見た事があるようなコワモテ君だけだった。 あれ?他の役員サボってんの? …いや、風紀委員長が怖くてんな事できないのはわかってるけども。 「お前はこっちの部屋だ。そっちはそこに座れ。木崎(キザキ)、そいつを頼む。」 「…わかった。」 無表情に俺を奥にある部屋へと誘導する風紀委員長。 転校生はコワモテ君が相手をするみたいだ。 …って 俺は風紀委員長かよ…っ この人なんか雰囲気が苦手なんだよなぁ。 無表情だし。 "鬼の風紀委員長"だし。 あの生徒会長でさえ、この人にはそこまでデカイ口きけないくらいだし。…過去、会長に何したんだろう。 なんて考えていると、いつの間にか俺と風紀委員長はソファーに座っていた。 目の前にはコーヒーまで置いてある。 …つーか 何故に隣に座ってんの?この人。 .
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