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「…それで?制裁理由を教えてもらおうか」 いやちょっと待て! 何でこの人俺の腰撫でてんの!? 手つきが怪しい!! 「あ、の、僕制裁なんかしてません。あの場に居合わせただけで…」 「…ほう、この俺に嘘をつくか。いい度胸だ。」 俺が誤解を解こうとそう言うと、ニヤリと笑って腰を引かれた。 いやいや、嘘じゃねーし! だからその手を離せ!! 「嘘じゃないです、あの転校生に聞いたらわかりますよ。」 内心ちょっと焦ってはいるが、表には微塵も出さずに言う。 すると 「クッ…は…ッ」 「え、あの…?」 風紀委員長は肩を奮わせて笑い出した。 何がおかしいのかさっぱりだ。 …てか、あの鬼の風紀委員長が笑うなんて聞いた事ないぞ。← 「ククッ…なぁ、俺の名前を知っているか?」 「へ?」 笑いながらそう言った風紀委員長。 …何か知らんがムカつくその顔。 名前なんか知る訳ねーじゃん。 「俺の名前は、羽島 聖(ハジマ ヒジリ)。…覚えておけよ。」 羽島…? 何かどこかで聞いた事がある気がする…。 「まだわからないのか?…"アイツ"に今日何か言われただろう?」 アイツ? 何か………言われ………羽島…… あ"ああぁ!!!! 羽島ってあの数学の先生じゃん!! 今日確かに含みのある事言われたけど… 何で知ってんの? という意味を込めて風紀委員長を見ると、呆れた顔をされた。 え、何? 「…お前、意外と馬鹿なんだな。俺の名前は何だ?」 「………あ"!」 こいつも羽島じゃん! え、何、兄弟?? 超似てるんだけど!! (鬼畜具合とかドSだとか眼鏡だとか…顔も!) 何で気づかなかった俺!! .
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