4226人が本棚に入れています
本棚に追加
「…チッ、考えても仕方ねぇ。で?何が目的なんだよ。」
素を知られてしまっているのなら、今隠した所で後々恥ずかしいだけだしな。
もう嘘はつかねぇ(つくけど←)。
「目的?」
…あれ?
予想外に風紀委員長もとい羽島先輩(三年)は、不思議そうな顔をしている。
この事を餌に脅したりとかする非道な奴に見えたんだけど…(人を見かけで判断してはいけません)
何か違う?
「ああ、じゃあ友達から始めようか。」
"友達から"って何だよ。
そこから何に変わるんだ。
え、てか
「俺とあんたが?友達?」
頭狂ったのかと思って(失礼)そう聞くと
「…何だ、嫌なのか?」
目茶苦茶悲しそうに聞き返された。
「…嫌じゃねぇよ。」
いや、もうこう言うしかなくね?
何か垂れ下がった耳と尻尾の幻覚が見えるくらい悲しそうなんだぞ!?
「本当か?じゃあ、これから結婚を前提に友達から始めよう。」
「ああ…って、はぁ!?」
嫌じゃないと言った途端、悲しそうな雰囲気はどこへやら。
してやったりの顔になった羽島先輩…いやもう羽島でいいや。羽島に唖然とした俺は、羽島が繋いだ言葉に頷いてからその内容がおかしい事に気づく。
「何だ?」
「いや、結婚を前提にって…」
「俺と結婚したいのか?仕方ないな、卒業したら海外に行くか。」
「したくねぇよ。お前が言ったんだろうが。」
「照れるな。今から昼食を持って来て貰うが、斎も食べるだろう?」
「照れてねぇよ。名前で呼ぶな。食う。」
まぁ、話の内容についてはうまくはぐらかされたが(食欲に負けた)
そういえばあの転校生のせいで(元はといえば美紀のせいか?)昼食を食べ損ねたし、腹が減っては戦はできぬ。
仕方ねぇからここで食ってやろう。
(ただ移動する時間が惜しいだけ)
.
最初のコメントを投稿しよう!