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―――――ガチャ
「…飯。」
丁度俺が弁当を広げた時、俺達が入ってきたドアが開いてコワモテ君が食事を二人分持って入ってきた。
…って、あれ?
「転校生はどうしたんですか?」
コワモテ君は転校生の相手をしていたのに、あの騒がしい転校生が黙っているなんて無い筈だ。
だけど声も物音も向こう側からは聞こえない。
何をしたんだ、コワモテ君。
「…うるせぇから…縛って、生徒会室に放り込んだ。」
…すげぇな、色々と。
「よくやった木崎。お前も食べろ。」
「…。」
さっきまでとは打って変わり、無表情に戻った羽島は
コワモテ君…木崎というらしい…に偉そうに(←)指示をする。
木崎君(え、同じ年?年上?)は、そんな羽島の言葉に何も言わず首だけを小さく縦に振ると、言われた通りに持ってきた二つの食事の内一つを羽島の前に置いて、もう一つを食べだした。
…やべぇ。
犬っぽい!
目茶苦茶かわいいんだけどっ!!
「…。」
思わず無言で頭を撫でる。
木崎君(?)はそんな俺を不思議そうに見て、次に羽島を見て固まった。
え?何?
「…何で木崎君を睨んでいるんですか?羽島先輩。」
見てみると、冷ややかな目で木崎を睨んでいる羽島が。
「…俺との態度が違う。それに俺の事は聖でいい。…それにソイツもお前の素を知ってるぞ。」
「知ってんのかよ。そりゃあ違うだろ、羽島は可愛くねぇし。」
睨んでいた理由はしょうもない事だった。
名前呼びはあえてスルー。
そんなに親しい訳でもないし、なんとなくな(←)。
聞いたところ、木崎は
木崎 厘也(キザキ リンヤ)という名前で、一年だったらしい。
一年とは思えないデカさだ…。
ちなみに風紀副委員長なんだと。
その後も木崎を可愛がっていると羽島がごちゃごちゃ言っていたが、それをスルーしながら楽しく昼食を取った。
帰りに、木崎から名前呼びをお願いされて厘也と呼ぶ事にした(え?羽島?知るか)。
しかも
「斎さん…もう、行くんすか?」
なんて帰り間際にそう寂しそうに呟くもんだから…
可愛すぎて部屋で飼いたくなったのは仕方ないだろう。
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