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++++河瀬美紀side++++ ヤバイヤバイっ!! 俺は今、親友の斎の隣で多分青い顔+冷や汗だろう。 だって今、可愛い可愛い俺の親友の斎は 「…ふふふっ」 黒い黒い笑顔で転校生と取り巻き二人を見ている。 ――――――― 俺は、小学二年の時腐男子に目覚めた。 そこで俺は、王道学園に相応しいこの学園に転入する事を決めた。 転入した時、隣の席にいたのは 俺ん家の隣の豪邸に住んでいた、木葉斎。 前からよく遊んでいたが、小学生になってから斎は寮に入っていて、二年は夏休みとかくらいしか会っていなかった。 まぁ、俺達の関係は所謂幼なじみというもので 俺は斎の性格を熟知している。 うん、多分斎の家族と同じくらい。 この学園で、何故か斎は猫を被っていた。 それは、俺がこの学園にきた時にはもう被っていて 今までずっと斎はそうしてきたんだ。 この学園で斎の素の性格を知っているのはごく僅か。 だって斎の演技は神並だから。 でもさ、俺は熟知してるんだよ。 うん、さっきも言ったけどね? 斎は表では天使のように穏やかな笑顔だけど 黒い黒い、この笑顔は 斎の素のものだ。 だからほら、王道君も取り巻き二人も唖然として固まってる。 まぁ、それはしかたないかな… 素の斎の笑顔って とっても、艶やかだから。 「美紀様、僕はもう無理。勝手にしてね?」 艶やかな笑みを貼付けたまま、斎は俺にそう言って自分の教室へと一人で向かった。 多分、さっきの言葉の意味は 『もうお前の趣味に付き合ってらんねぇ。俺はもう関わらない。』って意味だろう。 口調が穏やかなままなのは、周りにまだ登校中の生徒がいたから。 …いなかったら、と思うと怖い。 だけどね、斎。 もう手遅れみたい。 「…斎ってカッコイイ!!」 今のでフラグを立てちゃったよ。 ++++河瀬美紀end++++ .
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