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「あのオタクっ副会長様だけでは留まらず…っ美紀(ミノリ)様にまでっ!!」 涙ながらに必死に伝えようとするチワワ…うん、男だか可愛らしい。愛でてあげたくなるぞ。 ああ、美紀、というのは 河瀬 美紀(カワセ ミノリ)。 この学園の生徒会会計だ。 説明を入れるが、 この学園の生徒会というのはまた特殊で、"抱きたい&抱かれたいランキング"という気持ち悪いランキングでつくられている。 だから、生徒会は美形の集まり。 偶然にもそいつらは頭も家系もいい。…神は不公平だ。 そして、そんな美形には人数の大小はあるものの 親衛隊という名のファンクラブがあり、生徒会は特に人数が多い。 …俺はその、美紀サマとかいう会計の親衛隊隊長だ。不本意ながらな。 だからこそ今、会計の親衛隊であるチワワ達が俺に泣きついているのだろう。 …何しやがったんだあの野郎は。 「皆落ちついて?その、オタク君って誰なの?」 あ? 心の中と会話の話方が違うのは気にすんな。 この方が色々とやりやすいんだよ。 困ったように眉を寄せて哀愁を漂わせながらそう皆に問うと(俺って演技派←) 皆は落ちついたのか、息を整えて説明をし始めた。 「実は…――――――――」 ああどうしよう。 聞かなきゃよかった、なんて立場上言えねぇ .
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