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「つか、体育祭って今週の日曜だよな、他の生徒会の連中は知ってんのか?」
「あまりの切り替え様についていけません斎さん」
うるせーな、腐った話はもういいんだよ。
そんな事より、(実は)木曜の今日、体育祭まで時間がない。
そんな中で今だ来る様子がない他の生徒会連中は、果して今週の日曜に体育祭があると知っているのだろうか。
実際に体育祭を進行していくのは生徒会なのだから、予定やら何やらをあいつらが知らないのは当日に美紀や双子が困る。
「うーん、一応プリントを部屋に届けたけど…見てるのか疑問だね。」
「昨日も」
「この前も」
「「最近は雫の部屋に泊まってるからね」」
美紀が困ったように笑って言うと、話を聞いていたのか双子が俺にコーヒーとシュークリームを渡しながら言葉を繋げた。
…マジかよ。
転校生の同室者もたまったもんじゃねぇだろうな…。
…ん?てか
「お前ら二人は泊まってないのか?」
事もなげに言う二人に疑問ができた。
だって、こいつら二人も転校生信者だったからだ。
最近は俺が脅したから生徒会に来る様になったが、変わりに転校生の側では見られなくなった。
親衛隊の隊員達も双子についてのそういった話をしなくなったし…
別に側に居てはいけないなんて言ってないのだから、仕事さえすればいいのに。
と思っていると、二人は複雑そうな顔をしながら口を開いた。
「僕らは雫を好きだけど」
「恋愛感情じゃない。」
「あ、面白いから~ってやつか!それも王道だから全然いいよ!」
…どうやら、双子はただ面白いという理由で側に居たらしい。
口を挟んだ美紀の言葉に、何故わかったのだ、という目をしている。
おい、聞いてやるな。
それは美紀が腐男子だからわかった事だ。
「面白いのは」
「好きだけど…」
「「そのせいで命の危険は味わいたくないからね…」」
双子が意味深に俺を見て呟いていたけど、あえて聞かなかった事にしておく。
「うわ!?」
「あっつ!?」
だから、俺がコーヒーを手を滑らせてしまって
お前ら二人にかかっちまったのは、偶然だ偶然。
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