0人が本棚に入れています
本棚に追加
１人5000円。
これが僕が入部している｢非常識研究部｣の１人辺りの部費である。
この他に一つと無いであろうこの部活、何をするのか？
その疑問は毎年、新入生部活動紹介でもパンフレットに載っているそれを見て８割の新入生はざわざわする程の威力である。
けど説明しろと言われるとそれは簡単。
『この世にある非常識な事を暴き出してこの世の"非"を無くす』
これがこの部のモットーであり全て……。
僕はと言うとそのモットーに惚れてこの部に入った訳で。
昨年までは、仲良しな先輩も居て結構規模の大きな計画も建てていたりしていた。
例えば幽霊がいない事を証明するべく様々な心霊スポットの散策。僕は不参加だけど。
マナーの非常識な奴への粛正(実行後、部員連行。絞られたね)
だが今では部活に入っている実績が欲しいと幽霊部員が何処よりも多いと定評のある部活となっています。ええ。
そしてその幽霊部員から部費は取れないから……
｢今月集まった部費…………………5000円｣
今年からお情けで与えられた元からでもあるが色々な機材が積みあがる小さな部屋。
ここ元理科準備室、現非常識研究部部室で僕、綿貫 悠斗(わたぬき ゆうと)は１人呟いた。
最初のコメントを投稿しよう！