プロローグ

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この国には『指切り』という恐ろしいゲームが存在する。 この国の医療が発達し、指が切り落とされても迅速かつ安全に、そして綺麗にくっ付けられるようになったため 生まれたゲーム このゲームは、相手の指を第1関節まで切り落し 10本の指が、先に全て無くなった方が負けという 馬鹿らしく 残酷なゲームだ。 ルールは、二つだけ。 『相手を死なせてはならない』 『指以外の所を傷付けてはいけない』 と、言うものだ。 ルール違反時点で失格となり 警察へと連行される。 このゲームは、毎年一回。 美しい女性を賞品として開かれる。 男達が自分の強さの象徴として、一番を争うのだ。 現にこのゲームでの優勝者は、この国一番強くて我慢強い男として、一年間持て囃される。 だか、こんな悪趣味なゲーム 俺は、興味ねぇし 一生関係ない。 そう思っていた。 それは、高校2年の春までの事だった。
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