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男は、李花の方に本を向け
あるページを見せて来た。
そこには確かに『指切りゲーム』が乗っている。
しかも
放棄した者は『終身刑』と記されてあった。
「そんな馬鹿な…」
でも六法全書に記されてあるんだ…
李花は、どうする事も出来ず
了承せざるおえなかった。
「何だよそれ!
おかしいじゃないか」
俺は、電話ごしに怒鳴り声を上げた。
「私だっておかしいと思うよ」
李花も怒鳴り返して来る。
お互い言葉を無くした。
長い沈黙。
先に声を上げたのは李花だった。
「私が…
他の人の物になってもいいの?」
意味の解らない質問
李花の真意が掴めない。
「いいわけ…
良いわけないだろ!」
当たり前だ。
俺は、お前が好きなんだから。
こんな時にまで言えない言葉。
李花は、何でイキナリこんな事を聞いて来たのだろう。
「明日の放課後…
音楽室に来て」
絞り出す様に呟く李花
音楽室?
「何…」
ガチャ
何で?
と言う、俺の質問を最後まで聞かず
李花は、受話器を置いたらしい。
ツーツーと、受話器から聞こえるのは、ただの機械音だけ
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