隣のあの子

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「みぃ」 それは一瞬の出来事で。 両手が離されたと思ったらけんちゃんに抱きしめられていた。 それは不思議とイヤじゃなくて、なぜか落ち着いてしまい抵抗もできなかった。 「俺がもっと大人になるまでがまんするつもりだった。…でも、もー無理、限界」 昔は小さめだったのに、体たくましくなったな。腕もがっしりしてるなあ。こんなに近くにいたのにいつの間に男の人になっちゃったんだろう? 「けんちゃん?」 「みぃ。ずっとずっと昔から大好き。俺以外のヤツなんて見ないで」 普段のけんちゃんから想像できない愛の言葉。でも、ストレートで飾り気がなくてけんちゃん自身を表しているみたい。私の心の真ん中にずどんって命中した。 おさまらないよ。 熱が 動悸が .
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