第一夜~父親がたくさんの娘を愛でた話~

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時代は~ええと、中世くらいですかね。 農奴がひーこら働いている間、貴族は優雅にお茶をすすってたような時代ですよ。 まあ、ぶっちゃけ僕がまだ生まれてないようなころの話なんですがね。 そのころから既に僕らみたいな吸血鬼ってのは結構いたわけですよ。 君はあんまり詳しくないかもしれませんが、吸血鬼にもコミュニティってもんがありましてね。 ハロウィンとかワルプルギスとかにね、集会開いちゃって、めいっぱい眷属引き連れて、「どや!」つって威張っちゃう人もいれば、自分の棺桶に引きこもって、適当に外に出たりしながらひっそりと暮らしてる人もいるわけですよ。 もちろん君みたいに、自分の城で身内を囲ってマイペースに暮らしてる人もいるわけで。 んで、今日僕が話そうとしてるのも、君みたいな世間知らずの身内指向な吸血鬼のお話です。
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