小さな国の小さな話

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 深夜十二時。    あらかじめセットしておいた携帯のアラームが、部屋中に鳴り響く。    寝始めたのは、夕刻くらいだったろうか。    サトルは枕元に置いていた携帯に手を伸ばすと、アラーム機能をオフにする。  重い体を布団から剥がすと、ぼんやりとした頭で、今起きた理由を考えていた。  段々と頭が覚えてくると、布団からゆっくりと這い出し、そのまま冷蔵庫へと向かう。  立ち上がり、冷蔵庫を開けると、2リットルのミネラルウォーターの入ったペットボトルを取り出した。  口を直に付けて、一気に飲み干す。  喉に、冷たい感覚が残った。  先程這い出してきた布団の横に置いてあるテーブルの上にあるノートパソコンに目を移す。  さっきまで寝ていた場所まで戻ると、その布団の上に座った。  パソコンの電源を入れると、電気が機械に流れる音がする。  いつもの時間、いつものサイト。
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