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1分、そうたったの60秒が過ぎた時、恭吾の肩に担がれた俺の目の前には学園の門があった。
「いや、速すぎじゃね!?」
簡単計算で残り4分ほどあるので、ちらほらと生徒がいる。
「俺は不可能を可能にする男だ」
「科学に不可能は無い」
「ぁ…ぅ~…」
2人は似たり寄ったりの事を言い、慶次は恭吾の傍らで目を回していた。
「どうしたよ、難しい顔して」
「この怪奇現象を目の当たりにして苦悩しているところ」
「ははっ、今さらだな!!」
「兎に角おろせ」
今だ担がれていた俺はやっとこさ地に足を着けることが出来た。
と、その時だった。
上空よりヘリコプターの風を切る音が聞こえたのは、
見上げると晴天の中で迷彩色のヘリがいた。
次の瞬間、そのヘリからファンファーレのような曲が流れ、2人が飛び降りた。
「おーほっほっほっほ、おーほっほっほっほ!!」
軍人のような服を着た2人の内1人は高らかに笑い声をあげていた。
「相変わらず登場がハンパねぇ!!」
俺の隣で恭吾は興奮していた。
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