唄の月日

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「じゃぁ、コトの部屋って今どうなってるの?」 「家具一つ無い空き部屋よ!!」 何だろう?みんなからの目線が悲しいんですけど……。多分、気のせいだよね? 「でも私、ユアと一緒の部屋が良い」 「コト!!今回は休ませてやろうぜ?」 コトの頭をポンポン軽く叩いて、ロスが私を気遣った言葉を口にする。コトは渋々だったが、彼の言う事に従う事にしてくれた。 「じゃぁユア、また明日も来るから。ゆっくり休んでね?」 「うん!ありがとう、ルッカ」 ルッカは私に毛布を掛け直すと、髪を優しく掻き分けてから、ひらひらと手を振りながら部屋を出て行く。無駄に元気なシランも、お大事にと一言言うとそそくさ出て行った。 「じゃぁコトっ、私の部屋に今晩はお泊まりだね!!」 「うん!!よろしくね、ミチェットっ」 二人は見せ付ける様にして会話をすると、笑顔で手を振りながら部屋を後にした。
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