唄の月日

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彼女も悩んでいるのだろうか? っまぁ、流石に最高学年になった瞬間、進路がどうだと言われてもいまいちピンとは来ない。 「私はそうなるかな?だって、世界でただ一人の“夢属性”が他の国をウロウロ出来る訳無いし?」 コトは呆気無く自分の進路を言い放つ。まるで“それしか道が無い”と言わんばかりに……。 ミチェットの顔は少々困惑しているように見えた。 聞いた事を後悔したのだろう。ミチェットは優しいから、コトの何気無い回答を気に掛かかったのだ。 「そんな顔しないでよ!!私は別に特に何かしたいなんて夢、元々持って無かったんだし!!」 表情の曇ったミチェットを見て、コトは慌てて言葉を付け足す。それでもやっぱり、ミチェットには“それが当たり前”に聞こえてしまったのだろう。 コトはそんな彼女の性格を知っているから、如何にかしてミチェットを元気付け様としている。 「っまぁ、コトもやりたい事が見付かれば、自分で自分の能力何て何とか出来るよ!!夢属性も全属性が使える訳だし?」 「そう……かな?」 「そうだよ!!これから夢見付けるよ!!きっとっ」 「……そうだよね?夢属性も全属性が使えるもんね!?」 「うんうん!!」 いつものミチェットに戻った事がコトにとってはとても嬉しい事の様だ。 先程までのだるさの溜め息では無く、安堵のため息を溢す。
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