唄の月日

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このクラスの中にも、その“虹の協団”に入団する事を夢としている人も何人もきっといるだろう。 でも、私の場合はそれを夢だと思う前にそこに入ってしまったから……。 何かをやってみたいと言うモノも無いし……こんな事を口にしたら、ミチェットが気に病んでしまうから、コトみたいにはしないけど。 「ミチェットは決まってるの?」 先程はミチェットがコトの進路を気にしていたが、今度はコトがミチェットの進路に気に掛ける。ミチェットは自信満々に力強く頷く。 「っえ!!本当に!?何か……聞いても良いのかな?」 「うん、大丈夫だよ!!私、卒業したらこの国を出て、看護の勉強をするんだ!!自分の中にあるこの癒しの月の魔法を世界中に活かす為に!!」 コトはとても驚いた顔をしている。それはきっと、私も同じだ。 そこまで言い切ってしまえる夢が彼女にはある。 “憧れの的である私”にとっても、彼女のその輝かしい夢は“憧れ”た。素直に、そう思う。 コトは驚いた顔をした後、少し寂しそうな表情をしたのを私は見逃さなかった。
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