FATE1-1 湊凪温泉アタック

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だからこそ、制圧隊はことごとくやられている。 いくら力を持っていても所詮学生だしな。 「その内、執行部隊が駆り出されると思うわよ」 「めんどくせ」 「なに馬鹿言ってるのよ。たった三人で学園都市最強をほしいままにするくせに」 「お前の精密射撃でもいいじゃないか」 「私は文化系なの」 まぁ、異能力者を集める学校だからな。俺も佳奈多も特殊能力を持っている。 俺は、非実体剣を作り出す能力を持っている。これは有り体に言えば〇ーム〇ーベルを手に纏わせれるんだな。 だが能力行使は無駄に疲れるので、普段は白い刀身の刀を武器にしている。銃刀法?なにそれ食えんの? 対して佳奈多は『無機物操作』という特殊能力を持つ。これは自分が触れている無機物を無機物の中に自在に通したり、無機物を変形させる結構極悪スキルである。 しかし、弾丸を通すのが精々なので佳奈多は銃を使って正確無比かつフィールド干渉を受けない攻撃が可能なのだ。 「あんな壁を壁と言わせない技が使える癖にか」 「なんの話?」 わざとらしくシラを切る佳奈多。こいつ、人に任せる気満々だな? 「ああ、そうそうそれと」 「まだなんかあるのかよ」 佳奈多は思い出したかのように机を漁り出す。無茶苦茶だるいな…ふけてやろうか。 「はいこれ」 佳奈多が書類を見つけたようで、俺にそれを手渡してきた。これは…紙切れか?何やら書かれている。 夜空が月のペンダントで着飾る頃 我々は露天に浮かぶ 神秘なる光景を見させていただく "GB" なにやら無駄に凝った表現がされているが、これはまさしく 「乙女乙ってとこだな」 「なんでそうなるのよ!」 ああ…こんな謎の手紙寄越して帰って恍惚な表情を浮かべているんだな、佳奈多。 「なによその『こいつ度の過ぎた腐女子だな』的な視線は!」 「軽い冗談だ」 「えげつないわよ!」 顔を真っ赤にして、ちゃぶ台返しをしそうな佳奈多を諌める。まったく、これが何を意味しているか分かってるって。 「覗きだろ?佳奈多の裸を」 「私限定なら良いけどね」 「痴女だな」 「…殺すわよ?」 殺意に満ちた目をしていようが、俺はいっこうに放っておく。覗き云々より、問題は送り主か。
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