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「まぁいい。作戦の最終チェックをするぞ」
そう言って、どこからともなくホワイトボードを取り出した恭介は手早く陣営図を書き上げた。
これらには、簡単な女子風呂から野球部室までの道程とこちら側の進行図が書かれていた。
「まず19:00前に俺達はこうして、所定の位置で待ち構える。相手は多分この辺を取るだろうな」
そう言いながら、湊凪の執行部隊と書かれたマグネットをいくつか置いていく。
「この辺は楽に通過できるだろ」
住人はハルバードの柄の先をちょいちょいとしながら部室棟と教棟を繋ぐ廊下を示した。
「まぁな。ここには裕一達が仕掛けた黒い生命体爆弾がある」
「うん。…でももうゴキブリをかき集めるのはもうやだな」
裕一はうんざりした顔でぼやく。彼もまた大変な道程があったに違いない。
「ははっ、すまんな。とりあえず一般兵はこれで壊滅するだろうな。その混乱に剰じて、俺達は女子寮目掛けてまっしぐら」
恭介は自陣のマグネットから矢印を女子寮と書かれた場所にのばしてゆく。そこで、恭介は新しいホワイトボードを取り出した。
「これは、女子寮内部か」
アルベインは確認するように聞いた。
「ああ、本番はこれからだと思われる」
住人は腕組みしながら告げる。住人がそういうのは恐らく一騎、佳奈多、由真だと思われる。
「…一番危険なのは水無月由真」
由真の能力は氷結変換。由真は魔法を行使する魔力を備えているため、その魔力を氷の刃にしたり辺りを銀世界に染めてしまうことも出来る。
もちろん、魔法を使うための媒体によって殺傷出来ないようにしないといけないので氷漬けにされても死ぬ事はない。だが、動けなくなるために氷漬けになる=捕獲されると同じ意味だ。
「そうだね、水無月さんの遠距離攻撃はいつも障害になるよ」
「ああ、それもだが壁をものともしない西園寺も強敵になる。とにかく、この二人を倒さなければアガルタは拝めないという事だ」
状況を簡単に整理させ、そこから対策を講じた。
「まずは水無月。こいつは日生と裕一が相手してくれ。裕一が見切れば後は日生が抑えられる」
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