FATE1-1 湊凪温泉アタック

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とか言う恭介さんも、気を抜けば致命傷になりかねない攻撃を的確に繰り出してくる。 「一騎ッ、手ぇ出すわよ!?」 「大丈夫だ、輝夜は二人を見てろ!」 「だけど!」 「はっ、女の子の力を借りないと勝てないか?」 「てめぇ…」 鍔ぜり合いをしながら、そのような嫌みを言われたら頭に血が上りそうになる。キレさせるためとはいえ、ブチッといきそうだ。 「だがな…」 「んん?」 俺は光刃を恭介さんのサーベルに対し、垂直に持っていく。これなら…! 「おおおおおおっ!」 光刃がサーベルにめりこんでいく。恭介さんはまずいと思ったか、強引に振り払おうとした。しかし返ってサーベルを割る自体に陥る。 「無茶苦茶だな!?人の武器を壊すなんてよ!」 「そうでもしないと、貴方はとめられない!」 さらにもう片方の手に光を集め、恭介さんに対し振り上げる。 「だけど、いいのか?」 「なに!?」 俺は振り上げた手を止める。それは案の定、俺の致命的ミスになった。 「俺は素手の方が強い」 その言葉は確かに真実だった。恭介さんの脇腹へのパンチはハンマーで殴られたような衝撃だった。 「ごふっ」 あまりの衝撃に、俺は失神しそうになる。だが持ちこたえなければ死にかねない。 「そりゃ!」 追撃の掌底パンチ。これは瞬動でなんとかかわせた。 (そうだ…。あの人の能力ってなんなんだ!?) それは永遠の謎でもあった。何度戦おうと、恭介さんの能力は全く解明できないのである。それほど、恭介さんの戦いは変化自在であった。 「おい、これ以上戦ってもお互いジリ貧だろ」 片膝をついて息を切らしかかっている俺に、そう投げ掛けてくる。 「ここは、お互いの必殺技で決着をつけないか」 「必殺技…?」 「どこのヒーローバトルよ」 俺と恭介さんの睨み合いの中、輝夜のツッコミは虚しく宙を舞ってしまう。 「恭介はそういう奴なんだよ」 「なんか子供みたいなやつね…(正直、ツッコミを回収してくれたのは助かったわ…)」
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