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＊中原慎吾＊
アンバランスなのが気になっていた。
佐伯は周りしか見ていない。
常に周囲を見回し、常に周囲のことだけを考えている。
佐伯は毒舌で、しかし言葉の中にどうしようもない優しさを感じる。
気になった。
そんな風に言葉を操る佐伯が、気になった。
それからずっと見てる。
気づかれたら、あの毒舌で切り捨てられるような気がした。
だからあまり接触しないように、アンバランスな佐伯を眺めていた。
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