5月~番外

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飛鳥は食堂を後にしてから、携帯を取り出し電話をかける。 屋上の扉の前に行き、もう一度ワンコール。 開いた扉をすり抜けて、飛鳥は佐伯を見上げた。 「どうした?」 「…和地どうにかしてよ」 佐伯は口の端で笑った。 「無理だな」 屋上には佐伯の他に、中原がいた。 飛鳥は、中原は嫌いじゃなかった。 物静かで、しかし学園の大概のことは、中原に聞くと分かるから。 軽く手を上げて挨拶を済ませ、三人はフェンスに寄りかかった。 .
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