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猫なで声で、佐伯を上目遣いに見つめる飛鳥に、和地の眉間に皺が寄る。
素知らぬ顔で食事を続けながら、佐伯は飛鳥に話しかけた。
「長谷川、また狙うんだよな?」
飛鳥は6月の試験かと、頷いた。
「大道寺と一騎討ちか…見物だな」
ニヤリと笑う佐伯に、飛鳥は首を傾げる。
和地はひっそりとため息を吐き、魚をほぐす。
「佐伯さま、抜けるんですかあ?」
飛鳥の疑問に佐伯は頷いた。
「そろそろ照準を変える。内部でも法学は激戦だからな、ちょっと本腰入れねえと」
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