3月~番外編

7/8
前へ
/1116ページ
次へ
優しいが故に、佐伯は俺を切り離すだろう。 だが、俺も決めていた。 離れない。 俺は佐伯を、守りたいんだ。 「俺のそばに、いてくれないか?」 その言葉は、正直予想外で驚いた。 佐伯は苦しそうな顔をしていたが、一瞬…諦めた顔をした。 嬉しかった。 自分に厳しい佐伯が、俺に手を伸ばしてくれたのが、嬉しかった。 だから俺は、精一杯言葉を紡いだ。 佐伯のアンバランスな儚さを、俺は、取り去りたかったから。 .
/1116ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3639人が本棚に入れています
本棚に追加