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「ね、綾ちゃん。今週の日曜日、新しい執事さんがくるんでしょ??」
「ええ、そうよ。確か名前は…二階堂 貴臣さん」
「貴臣…さん?変わった名前だね。」
「美琴の専属執事になる人よ」
「専属執事…えっ!!?」
「そう。専属執事。」
「ちょ、そんなの聞いてないよ?」
「だって今初めて言ったもの。優しそうな人だから、大丈夫よ。」
「でも専属執事なんて…」
「美琴、あなた今年受験生だもの。大学行って夢を見つけなきゃ。」
夢の話をする綾ちゃんはすごく生き生きしている。瞳に熱をこめて。
「夢……か。」
「美琴の夢は??」
「…素敵なお嫁さんになること。」
「まぁロマンチック」
「でしょ?それで素敵な家庭を築くの。心から大切だって想える人と。」
「大きな夢ね。叶うのよ夢は。努力すればね。」
なんでかな。
綾ちゃんにいわれると、本当にそんな気がする。
「あ、そうだ。日曜日、そのワンピース着るといいわ。オシャレてつだってあげる。」
「うん!ありがと、綾ちゃん。」
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