―Naught

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歩いた ただひたすら 歩き続けた俺は 無の中に身を沈めた その中で俺は 自分自身の 境界線すら わからなくなった 俺は無の中で あるものを見つけた 俺はそれから 目が逸らせなかった それは俺や他の奴等と 同じ形をしていた しかし違っていた それには眼がなかった ただ俺のほうを向いて 微笑んでいた 俺は初めてものに 触れたいと思った 俺はそれに手を伸ばした
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