とある授業中

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7時間目の日本史の授業中。 俺は夢の世界にいた。 『べっ、別にあんたのこと好きとかじゃないんだからねっっっ!!!!!』 『素直じゃないなぁ、美貴ちゃーんっ! でもそんなツンデレちゃんなところが好…』 「西田ぁぁあああぁああぁぁぁーっっっ!」 何かが耳元ででかい音を出した。 目を開けると目の前には担任。 悔しいがイケメン。そして頭が切れる。 だから女子からはすげぇ人気。 誕生日やバレンタインは妬ましい。 どうやら担任が俺の耳元で名前を叫んだらしい。 「…何すか?」 寝てたのにぃ…。 俺が眠たさから目を擦りながら言うと担任は明らかに呆れた表情をした。 「今、授業中ー!! 俺の授業で寝てくれんなバカ!」 うわぁー…。何このナルシストぉーっ!!! まじで無いわぁーっ!!! 「…はいはい、わかりましたよーっだっ。 じゃあ、ちゃーんと起きときますからさっさと授業に戻って下さいな。」 うっとーしかった俺は先生にシッシとやると再び机に突っ伏した。 「おい、ちゃんと話を聞け! お前に頼みがあるんだよっ!!」 思いっ切り肩を揺さ振られた為、仕方なく顔を上げた。 「…頼みって何すか? それなら他あたってくださ…い……?」 俺は周りを見て固まった。 この教室にいる人間、俺と先生を除いた全員が白黒になっているのだ!!! 「お前にしか頼めないんだ! だから落ち着いて聞いてくれ。 …実は隠していたけど、俺は新撰組副長の土方歳三の生まれ変わりなんだっ!」 ………どうした、コイツ…? .
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