【1853】6月

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…ただ何と無くわかってきた。 ……てゆか先生との会話を思い出した…。 信じたくはないけど… 『君ってずっと先の世界から来たんだってね』 宗次郎のこの言葉で核心が持てた。 …嗚呼、これは俗に言う  タ イ ム ス リ ッ プ ってやつをしちゃった感じなのか。 そういえば先生言ってたなぁ…。 土方歳三の生まれ変わりがどーのこーの…。 …ってことは宗次郎が言う『土方さん』って人はもしかして、先生のことなのかな? 「…あの、宗次郎さん」 「宗次郎でいいよ!!僕の方が年下っぽいし。」 「あ…、ありがとう。じゃあ俺のことも呼び捨てで呼んでください。」 「…僕、西田くんの名前知らないんだけど?」 ……そういえば言ってなかった。 だって宗次郎、俺が西田だって知ってたから自己紹介のタイミング逃しちゃったし…!!! 「俺は西田寿亜(としあ)。 だから寿亜って呼んでください。」 「うん。わかった!あと、敬語はやめよ?僕らはもう友達でしょ?」 …何、この子っ?すげぇ可愛い!!!まさか自分にショタコンの気質があったとは……。 と、俺が軽く驚いていると宗次郎はさっきの話の続きを促してきた。 「…あ、うん。その、せんせ…じゃなくて、土方…さん?今どこにいるの?」 「土方さん?さぁ?僕は知らねぇや。寿亜を置いてそのままどっかに行っちまった。」 宗次郎は肩を竦めて言った。 「…そっか。……じゃあ代わりに答えてほしいんだけど、…今って西暦何年?」 「…せーれき?それはちょっとわかんないけど今は嘉永6年でさぁ。」 ……西暦が通じないだとっ?! 西田ショォぉおおぉぉぉーックっっっ!!! ところで嘉永…ってなんだろうか? とりあえず平成でないのは確かだ。 …やっぱり幕末に飛んで来たってことなの?
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