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「それに僕だって年上なのに・・・」
伊藤の切なそうな顔にその場にいた全員が同じことを思っただろう。
(由南のほうがよっぽど年上らしい)
と。
由南は稔麿や伊藤よりも一つ下になる。
しかし、松下村塾において、四天王の四人とは幼馴染の関係にあるからか、伊藤よりは近しい存在でもある。
「まあ、由南は先生のお気に入りだったからな」
高杉の言葉に九一も頷いた。
由南は松下村塾の先生であった、吉田松陰のお気に入りで、それはそれはかわいがられていた。
「いつの話よ。それに・・・」
その松陰先生はもう、いない
無表情で冷たく言い放った由南に
伊藤はもちろん、高杉や九一も氷ついた。
彼女自身もまた、闇にとらわれている一人なのだ。
「お前、まだ引きずってるのか?」
高杉の真剣なもの言いに、何をいまさら、という顔を由南はした。
「私は、幕府を許してなどいないよ。許していたらこんなところにはいない」
刀を握り、幕府を倒すと誓ったのは、由南の意思だった。
「松陰先生はそんなの望んでないだろうよ」
高杉の言葉に、そうだと言わんばかりに九一も頷いた。
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